産学共同研究で真珠の「にじみ」に着目。業界初“本物の真珠肌”を実現する新素材を開発。

ナリス化粧品(代表者:村岡 弘義 本社:大阪市福島区)は、関西学院大学 理工学部 長田典子研究室と日本光研工業株式会社(代表者:松田 信夫 本社:東京都立川市)との産学共同研究の結果、真珠特有の光学現象「にじみ」に着目し、“本物の真珠肌”を実現する新素材「PB POWDER」(仮)の開発に成功しました。この成果は10月28日にフランス・パリで開催された学術大会「IFSCC2014(※)」において口頭発表。11月28日には東京で開かれる国内報告会(日本化粧品技術者大会主催)でも報告します。

※国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)は化粧品技術発展のため国際的な情報共有化を目的に、1959年に設立された技術者の連合組織。現在47カ国で総会員数16,000名が所属。毎年、化粧品技術者が一同に会して研究成果を発表し、討論する学術大会を開催している。

 

化粧品広告における“真珠肌”の表現は珍しくありませんが、その商品の化粧材料や見え方はこれまで定義付けされておらず、イメージに留まっていました。ナリス化粧品は、なめらかな輝きや奥深い光沢を持つ真珠の魅力が、まさに女性が肌に求める理想の美しさではないかという仮説をもとに、“本物の真珠肌”を追い求めて2011年10月より研究を開始しました。

 

真珠の光学特性に基づき新素材開発、製品化に一歩前進3DCG画像

 

これまでの研究では、精密なシミュレーションが可能となる3DCGの技術を活用し、物理的に再現された真珠の輝きの複数パターンを顔画像(バイオスキンドールの形状、質感、表面光学特性を3DCGで再現)に重ねて評価、分析。その結果、複雑な曲面を持つ人の顔上では、真珠の特徴的な光学現象である「にじみ」が最も他者の印象に良い影響を与えることが分かっていました。

その過程で見出した真珠の光学特性に基づき、2013年7月より新素材の開発に着手。既存のファンデーション原料である①マイカ②合成マイカ③パール粉体、そして④新素材「PB POWDER」(酸化チタンを被覆した合成マイカに水酸化アルミニウムを付着させた粉体)の4種をBRDF(双方向反射率分布関数)や多視点表面反射画像で比較、分析したところ、④の新素材が最も「にじみ」を再現できることが分かりました。

 

この粉体を配合した化粧料により、今後は多くの女性が憧れる“本物の真珠肌”を実現する製品開発に発展させていく予定です。

(報告者:井上 明典)

 

【参考資料】

■3DCGとは

Three Dimentional Computer Graphics(三次元コンピュータグラフィックス)の略であり、コンピュータグラフィックスを用いて立体的に物体を描く技術。最近はゲームや映画などでも活用されている。

 

■関西学院大学 理工学部 長田研究室

感性情報を利用した、より良いメディア表現を研究している研究室で、主観的な情報である感性情報を理解・表現するコンピュータを目指して、CG・色彩・音楽・マルチメディア・心理・脳など多方面からアプローチしています。

<研究例>

・テレビCMが挿入されるタイミングが子供の心に与える影響を考察

・CGでカーテンの質感をリアルに表現する技術を開発 など

 

■日本光研工業株式会社

パール顔料(合成マイカ系、天然マイカ系)、機能性体質粉体(SILSEEMシリーズ)の他、機能性ビーズ、体質顔料の取り扱いをしており、国内外の化粧品メーカーに販売しています。

 

■IFSCC2014 国内報告会OLYMPUS DIGITAL CAMERA

<開催日>2014年11月28日(金)

<会 場>きゅりあん(品川区立総合区民会館)8F大ホール・7Fイベントホール